骨壷の歴史
骨壷の歴史 | ||||||
骨壷の歴史は、そもそも火葬後に入れる蔵骨器が骨壷にあたると思われますが、昔は火葬自体を万人が行っていたわけではありません。 6世紀後半から7世紀ごろにも火葬はあったようですが、特定の集団の葬法だったようで、八世紀ごろに一般化してきたといわれています。 古くは奈良時代から平安時代と思われる火葬墓が、18例発見されているということです。骨壷(蔵骨器)そのものも簡素な形態の容器だったそうです。
聖徳太子が誕生する前の古墳時代の6世紀、朝鮮半島の南西部にあった百済(くだら)という国から仏教は日本に伝わり、その後中国からの仏教思想に影響を受けて火葬が発達してきたといわれています。 同じ時代の朝鮮半島では、押し型を前面に配した特色ある骨壷が使われていたということで、骨壷自体は須恵器(すえき)で作られていたそうです。 日本での火葬墓に納骨する方法としては、最も簡素なものでは骨壷を地中に埋めただけだったそうですが、木炭で囲われたものも発見されているそうです。遺跡を発掘して調査ということになるので、ある程度想像も入っていると思われますが、木炭の混じった層から瓦のようなもので囲まれた状態で骨壷が発見されているものもあったそうです。中にはかなり丁寧に埋葬されているものもあったようで、骨壷を外箱に石櫃に納めるようなものもあったそうです。 骨壷の材質も須恵器(すえき)、土師器(はじき)、木製、銅または金銅製のものがあったそうです。
江戸時代になると、仏教の浄土宗が広まったことで極楽浄土思想が広まっていきました。 豪商は派手な葬儀と立派な墓石、一般人は土葬にしろ火葬にしろ簡素なものが多かったそうです。当時の日本全体ではまだ土葬が多く行われていましたが、火葬も広く行われるようになってきて、火葬した遺骨を骨壷や布袋に納めて埋葬した例が多かったようですが、それらに入れずに直接遺骨のみを埋葬したものもあったそうです。 骨壷も素焼の骨壷のほかに、陶磁器も用いられるようになり、骨壷用の陶磁器というよりは、あり合わせの容器を利用することもあったそうです。 |
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